「サステイナブル」という言葉。聞いたことくらいはある人も多いのでは。
サステイナブルとは「継続可能な」という意味で、地球の限りある資源を大切に使い、なるべくいい状態で未来に繋いでいくことを指しています。
特にこの数年、地球規模で大火災や台風、普段地震がないような場所での大地震など次から次へと異常気象や、環境問題が表面化していますよね。
それらの問題に関して「私にできること」をそれぞれが見直すきっかけであり、今がいいタイミングなのかも。
今回は地球を守るための考え方と、簡単にはじめられる「サステイナブル」なアクションをご紹介します。
「SDGs」はこれからを生きる私たちの合言葉

https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/sdgs_logo/
「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」とは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略のことで、全国連加盟国(193ヶ国)が掲げた世界共通の目標です。
海洋汚染や気候変動、貧困や飢餓、社会的格差など今世界中で起きている問題が、これ以上悪化すると地球への負担が限界であるという危機感から、2015年に国連サミットで合意されました。これら17のゴールは、2030年までの達成を目指しています。
つまりSDGsは地球に住む、私たち全員にかかわる目標。
にもかかわらず、日本ではSDGsという概念がまだまだ浸透せず、世界の中でも大きく遅れをとっているのが現状です。
日本では国民レベルまでその内容が大々的に共有されていないことや、国民の関心や意識の薄さも手伝っているのかもしれません。
貧困や飢餓、安全な水、不平等など日本での生活の中で直接的に関わることの少ない問題が多いことも原因なのでは、と思ってしまいます。
【世界が掲げた17の目標】
- 貧困をなくそう
- 飢餓をゼロに
- すべての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 安全な水とトイレを世界中に
- エネルギーをみんなに そしてクリーンに
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基礎をつくろう
- 人や国の不平等をなくそう
- 住み続けられるまちづくりを
- つくる責任 つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
- 海の豊かさを守ろう
- 陸の豊かさも守ろう
- 平和と公正をすべての人に
- パートナーシップで目標を達成しよう
- 17の目標の詳細は以下のサイトからチェックできます。(各アイコンをクリックしてください)→持続可能な開発目標 | 国連開発計画(UNDP)
この記事や、最近の異常気象や災害などがきっかけで「今の状態はおかしい」「地球を守りたい」という思いが生まれたら、まずはサステイナブルな暮らしに関するリサーチや簡単なことから行動に起こしてみませんか。
今すぐできる「サステイナブル」なアクション3つ
私たちが日常に取り入れられるサステイナブルなアクションをいくつかご紹介します。
(1)「マイ」アイテムの持参
日々の暮らしを思い返すと、私たちは今までどれほどの紙カップやストロー、プラスチックバッグなどを、当たり前のように「使い捨て」てきたのかと思いませんか。
ひとりで出しているごみは一見それほど多くなく思えても、全体では毎日相当な量のごみを排出しています。
そこで専用の「マイ」アイテムを持参することをおすすめします。
おそらく一番身近で始めやすい、「サステイナブル」な習慣かもしれません。
地球にも優しく自分も得をする
マイアイテムの持参は、実践している人も多いかもしれませんね。
例えばスーパーマーケットへは「マイバッグ」を、カフェへは「マイボトル」「マイストロー」を、ピクニックや野外では「マイ箸」や「マイカトラリー(フォークやナイフ、スプーン)」などを持参するというものです。
カフェやショップなどで、エコバッグやマイボトルの持参で割引になることもあるので、地球にも優しく自分も得をするという循環が生まれるのも嬉しいですね。
(2)フェアトレードを意識する
「フェアトレード」という言葉も、最近では馴染みのものになりつつあります。
コーヒーやバナナ、紅茶など私たちに馴染みのある食品が、海外から輸送されているにもかかわらず、驚くような安価で売られているのをご存じですか。
その裏には生産者に正当な対価が支払われない、生産性を上げるために過剰な農薬が使われ自然破壊が起き、生産者の健康にまで害を及ぼすという、あまり知られていない現実があるのです。
そこで生産者や労働者の生活水準や労働環境を一定の水準に保ち、同時に地球や自然に寄り添う持続可能な取引の循環を作るために生まれたのが、「フェアトレード(=公正取引)」です。
フェアトレード商品を選ぶことから
スーパーマーケットでも、ファエアトレードの認証ラベルが表示されたチョコレートなどを目にしたことがありませんか。
値段設定は通常のものより少し高めですが、その商品を選ぶことで社会的格差を解消するサポートになり、サステイナブルなアクションへとつながるのです。
商品が生まれる背景に思いを馳せて、意識的にフェアトレードの商品を選べる心のゆとりを持ちたいですね。
エシカルファッションについて
最近では、ファッション業界もファエアトレードの理念に基づいて生産するところが増えてきました。
そうしたファッションは「エシカルファッション」と呼ばれ、それらを選ぶことは「エシカル消費」となり、購買を通じてこのような仕組みを支援することに繋がります。
日本だと「ピープルツリー」や「パタゴニア」などが知られています。興味のある方はぜひ「エシカルファッション」で検索してみてくださいね。
(3)自然に還る生活アイテムを使う
人工的なもの、不自然なものを使わないという選択も、立派なサステイナビリティです。
特に毎日使う洗剤やシャンプー&コンディショナーなどが、海や自然環境にかける負担は以前から指摘されています。
無添加で天然素材のものに替えていく
生活アイテムを、まずは無添加で天然素材のものに替えていきましょう。
なかなか手に入りにくい、また値段が高いという場合は、洗剤や化粧水、シャンプー&リンスなどの日常的に使うアイテムを重曹やクエン酸、酢やアルコールなどを工夫して使ってみて。
化学物質などを使わないので直接触れる肌にも、もちろん地球にも優しい選択になるはずです。
テーマを絞ってアクションに移す!
17つものゴールがあり、「サステイナブル」な暮らしについて何から始めるのがいいのかよくわからない人は、まず日頃から考えている課題や、応援したいテーマを絞って実践してみるのがおすすめです。
例えばマリンスポーツや海辺で過ごすことが好きな人は、水質汚染やプラスチックフリーの暮らしを意識する。
貧困の差に違和感があり、世界平等を願うならフェアトレードを応援する。
さらに本格的に取り組みたいならゼロ・ウェイスト(ごみを出さない)ことを意識するなど。
テーマを絞ることで、より具体的なアクションに移しやすくなるでしょう。
そしてもちろん個人でできるアクションも大切ですが、さまざまな企業の取り組みなどを知り応援することでもSDGsに関わることができます。
- 日本でSDGsの取り組みを行っている企業は以下のサイトで確認できます。→ 取組事例 企業 | JAPAN SDGs Action Platform | 外務省
まとめ
サステイナブルな暮らしは地球を大切にすることはもちろん、自分を大切にする丁寧な暮らしにほかなりません。
「私ひとりが行動したところで」と諦めず、それぞれ全員がこのようなアクションを習慣化すれば、きっと地球全体にポジティブな影響が出はじめるはず!
今地球で起きているさまざまな問題は、地球が浄化し新しいステージに向かっているような気がしてなりません。辛いニュースも多い日々ですが、大切なことは私たちにできることをすること以外にありません。
地球に感謝しながら、ぜひ明るい未来に意識を向けて行動を起こしていきましょう。
文:mia 構成:mia 編集:さくみ
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