恋愛も結婚も、現代女性への自由に生きるヒントがいっぱい!芸術家「岡本太郎」の名言から学ぶ

 
岡本太郎と聞いて何を思い浮かべますか。
日本を代表する芸術家であることはもちろん、万博博覧会のために作られ、今も大阪のシンボルのひとつになっている『太陽の塔』や、「芸術は爆発だ」というフレーズは知らない人はいないほどですよね。
そんな彼の圧倒的な存在感、破天荒な生き方から発せられた真っすぐな言葉には、現代に生きる女性への自由に生きるヒントが詰まっています。
今回は特に「女」人生をより謳歌するための、「美」や「恋愛」に関する名言を中心に集めてみました。
 

 岡本太郎ってどんな人?

岡本太郎ってどんな人
 
岡本太郎の名言について触れる前に、まずは岡本太郎という人物について紹介させてください。
岡本太郎の人物像を知れば知るほど、彼の名言はより深くあなたの心に響くはずです。
 

深い縁のあった人物から読み解く

彼の両親やパートナーなど、彼の人生に深く関わった人々を知らずに、岡本太郎という人物をより理解することは難しいかもしれません。
彼に負けず劣らず、 それぞれが個性に溢れその人自身を全力で生き切っているさまが、彼のその部分と共鳴し合い、深い縁となったのだと思わずにはいられないのです。
 

母かの子と父一平

母親というものを持った覚えはないよ。だけどあれだけ生々しく女で、濃厚に“女”として生きてきた女性と暮らしたのは誇りだ
という岡本太郎の母に対する言葉に、彼の母かの子に対する認識が伺えます。
というのも、かの子の人生は結婚した後でも色恋沙汰に事欠かず、愛人を複数作り「一妻多夫」状態だったこと、そしてさらにそれをマンガ家である父一平も認めていたというのは有名な話です。
一方で一平も今の時代に聞いても驚愕するような放蕩ぶりだったそうで、その当時岡本太郎を取り巻く家族環境が、いかに奇特であったかと驚きます。
 

生涯のパートナーであり養女「岡本敏子」

 
実質上の妻、岡本敏子の存在も彼の人生をより輝かせ、際立たせました。
実は彼女は、岡本太郎が独身主義者だったために、養女として迎えられたのだとか(諸説あります)。
彼女は自分の全人生を、彼の人生を支えて拡大することに注ぎ続けたことは有名です。
でもそれは昔の女性にあった忍耐や努力、というよりは彼女にとっては夢中にならざるを得ない、生きがいのようでもあったようです。

ずっと凄い人、いいなぁとドキドキしながら、後を追って走り、時に抱きしめ、一緒に嘆き、笑い、ここまで来てしまった。一瞬もたるみはなかった。
岡本太郎・岡本敏子著『愛する言葉』より引用

岡本太郎という人物を受け止められたのもまた、彼女しかいなかったのだと信じられる名言ですね。
 

彼の生き方は芸術そのもの⁉

青年期に両親とフランスに渡り西洋の思想の影響を受け、戦前戦後の時代から 「自分を生きる」ことを貫いていた岡本太郎は、芸術家であり最先端の思想家でもありました。
そんな彼の芸術的表現と、その生き方を見ていきたいと思います。
 

「芸術は爆発だ」

この言葉をテレビで叫ぶ岡本太郎の姿は私の心を掴み、何か言いようのない感覚を残してくれたことを覚えています。
それは自分の人生に対しての生ぬるさだったか、物足りなさだったか…。
この言葉について著書の中に、このように書かれています。

芸術は爆発だ。
―略―
全身全霊が宇宙に向かって無条件にパーッとひらくこと。それが爆発だ。
人生は本来、瞬間瞬間に、無償、無目的に爆発しつづけるべきだ。
いのちの本当のあり方だ
 
『自分の中に毒を持て』より引用

この言葉に通じるものに、人生、即、芸術があります。この短い一言の中に、彼の生き様やスピリットが凝縮されているようです。
自分を全身全霊かけて表現し、自らを輝かせて生きることそのものが芸術だと、そのように解釈できるのではないでしょうか。
 

「太陽の塔」

太陽の塔

 
1970年に開催された日本万国博覧会のシンボル「太陽の塔」といえば、芸術に詳しくない人でもその姿を容易に想像できるのではないでしょうか。
このオブジェは3つの顔を持ち、金色に輝く未来を望む「黄金の顔」、現在の「太陽の顔」、過去を表す「黒い太陽」と名付けられ、それぞれの時空を貫いて生成する万物のエネルギーの象徴だそうです。
高さは約70メートルに及び、大屋根を貫いてそびえ立つ姿は当時万物を訪れた人々を魅了しました。
現在でも大阪の万博記念公園にあり、 そこだけ異彩を放ちながら佇む「太陽の塔」に岡本太郎の息吹をリアルに感じられます。
 

岡本太郎の名言:「美」について

岡本太郎の名言「美」について
 
「ゴッホは美しい。
しかしきれいではない。
ピカソは美しい。
しかし、けっして、きれいではない」
 
「人間というのは生まれつきのかたちで、生きているのがいちばん美しいのだ」
 
「美人というのは本質的には女性の数だけあるとぼくは思っている。」
 

「美しい」と「きれい」は違う

岡本太郎が美しさについて発した言葉から、彼独特の「美」の捉え方をみることができます。
彼ははっきりと「美しい」と「きれい」は違うと言い切っています。
私たちはどちらにも見た目の美しさが含まれる、と思いがちです。
でもこれらの名言を読み込んでみると、確かに「きれい」はパッと目を引く感じ、洗練されて体裁のいい様かもしれません。女性がメイクや髪形、ファッションを気にして外見を繕う、それは女性として「きれい」でありたいからでしょう。
 

その人の秘められたパワーに「美しさ」がある

一方で「美しさ」には、それらの表面的な条件は関係ないと言わんばかりです。
その人がありのままを100%体現して生きるとき、その姿勢から発せられるオーラのようなもの。
形こそいびつかもしれないけれど、秘められたパワーを放ち続けるようなもの。そのように受け取ることができます。
表面的にではなく、本質的に生きる美しさや尊さについて考えさせられますね。
 

岡本太郎の名言:恋愛について


 
「人間同士というのは、心が通いあえば、男だろうが女だろうが、一体になることができる」
 
「恋愛だって芸術だって、おなじだ。一体なんだ。全身をぶつけること。そこに素晴らしさがある。ためらい、投げ出し、そしてまともに自分の行為に悪びれない女性。そういう人こそ、いじらしく可愛らしく、また頼もしい」
 
「相手の名前も知らず、地位も知らず、誠実かどうかも知らずに、目と目が会った瞬間、気持ちと気持ちがあったら、
そのときにすべてを捧げるべきだ。その後のことは約束しなくていい」
 

つべこべ言わずに、飛び込んでみたら?

特に日本人の女性は相手の気持ちをいちいち確認し、関係をはっきりさせたがる人が多いですね。
「私のこと好き?」「私たちって付き合っているの?」
パリに渡ったこともある岡本太郎ならではなのか、または彼の生まれ持った性質なのか。それらの質問は彼にとってはきっと愚問でしかないはず
だってそんな理屈や枠に、いったい何の意味があるのでしょうか。彼の言葉や考えに触れるたびに自らにそう突き付けられるようです。
内側から溢れ出る本能的な愛情と、直感に沿って行動すれば十分じゃないですか。だからつまり、こういうことです。
「つべこべ言わずに、飛び込んでみたら?」
 

岡本太郎の名言:結婚について

岡本太郎の名言「結婚」について
 
「花嫁はこれから世界中の男の花嫁になったつもりになりなさい」
 
「男と女の関係は、証明書を登録し、形式的にワクにはめられるようなものじゃない」
 
「人間は男でも女でも、本当に「生きる」ためには、自由でいなきゃいけない」
 

純粋な愛情で繋がる関係性へ

恋愛に奔放だった母かの子の影響だとか、法律で関係性が決められることに違和感があるだとか、諸説ありますが岡本太郎は徹底した「独身主義」でした。
そのため岡本敏子は養女として岡本の姓を受け継ぎ、実質的な妻ではあったものの形式的には養女として約50年以上も連れ添うことになります。
その 関係性の中心にあったのは、純粋な愛情、それだけでした。
それは岡本敏子の生きざま、発した言葉からも読み取れます。岡本太郎・敏子にとって表面的な関係性よりも大切なことがあったのでしょう。
太郎と敏子の関係性を突き詰めていった結果、このような「形」になったというだけなので、決して推奨はしませんが、結果的に全く新しいパートナーシップの形を見せてくれましたね。

世間にはまだまだいくつまでに結婚して「妻」となり、子供を産んで「母」となることが「普通の幸せ」のような認識がありますが、

今からはもっと自分の声に沿った行動をする方が自然になってくると感じています。
 

岡本太郎・敏子のエッセンスが詰まったおすすめ本


 

『恋愛芸術家』岡本敏子著

一生かけてパートナー、岡本太郎を支えた岡本敏子の愛と情熱に溢れた名言の数々を集めた『恋愛芸術家』は、いつの時代も女性たちのバイブルです。

 

『恋愛について、話しました』岡本敏子×よしもとばなな

よしもとばななと晩年の岡本敏子による対談本。岡本太郎を愛した女性の言葉から、恋愛への勇気をもらえる一冊です。

 

『愛する言葉』岡本太郎・岡本敏子著

岡本太郎と敏子の、激しくも純粋な愛を綴った本。男は男のまま、女は女のまま愛するとはどういうことなのか。男と女の在り方を学べる一冊です。

 

『今日の芸術』岡本太郎著

彼の芸術の創造の秘密を垣間見ることができる一冊。また芸術を越えた岡本太郎流の哲学が鋭く胸に迫って来るベストセラーです。常識から解放され自由に生きるヒントも。

 

まとめ


 
岡本太郎と彼を取り巻く人の生きざまや名言から、特に女性に向けて知ってもらいたいテーマを掘り下げてみました。
芸術家のみならず思想家として表現し、またひとりの女性と真摯に向き合い続けた彼のまっすぐな言葉は、新しい生き方が求められている現代女性の「道しるべ」になるのではないでしょうか。
恋愛も結婚も、そして生き方にいたるまで。自らを縛り付けているルールは世間ではなく、それを受け入れ許してしまっている自分自身だということ。
つまり、その枠から解き放つことができるのも自分しかいないのだと気付かされます!
岡本太郎の世界観にもっと浸ってみたいという方は、「岡本太郎美術館川崎市)」や「岡本太郎記念館(青山)」にも足を運んでみてくださいね。

文:mia  構成:さくみ  編集:さくみ

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