いつもどこかに不調を感じる、気分がいまいち優れない…。そんな人は多くの女性を悩ませている「冷え」が原因かもしれません。
底冷えする冬はもちろんですがこれからやって来る夏でさえ、室内の強力な冷房など冷えを抱える女性にとっては悩ましい季節。
気温の変化にぶれることなく、どっしりとしたマインドとぽかぽかした巡る身体を手に入れるための健康法「冷えとり」についてご紹介します。
自分でできる「冷えとり」健康法
現代病やプチ不調を抱える女性は少なくないはず。
なるべく自分で手軽にケアしたい、そんな人におすすめなのが「冷えとり」健康法です。
冷えとりとは
冷えとりとは、名前の通り冷えを取り、体中を巡らせて不要なものを出し、健やかな身体を手にれる。
そんなシンプルでわかりやすい自然療法なのです。
身体を温めることで血液を循環させ代謝力をアップ、身体に蓄積された毒をデトックスするため身体の中からクリーンになるイメージです。
冷えとりにおける「冷え」について
冷えとりにおいて「冷え」は、女性がよく口にする「冷え性」とは考え方が少し違うようです。
さまざまな滞りを生み体内の循環を阻むのは体温はもちろんですが、身体の中に蓄積されてきた化学物質や心の毒などを指すことも。
開発者は西洋医学の医師
冷えとり健康に関して「5本指靴下」や「靴下の重ね履き」のイメージのせいか、どこか宗教的だと嫌煙する人も。
でも実はこの方法を開発・提唱したのは、れっきとした西洋医学の「進藤義晴」医師。
徐々に東洋医学を取り入れはじめ、冷えこそ万病の元だという考えに至ったそうです。
「安く早く楽にしてあげたい」
進藤医師はクリニックを開業したのち、より多くの人にこの簡単で効果が期待できる健康法を知って欲しいとクリニックを閉じ、
「冷えとり」健康法に関しての本執筆や講演などで健康法を広めて来られました。
進藤医師の、患者さんを「安く早く楽にしてあげたい」、という思いから生まれたという冷えとり健康法。
確かに 主にかかるお金は靴下や湯たんぽ、半身浴のお湯代くらいですから、手軽ですぐにはじめられる私たちにとっては優しく嬉しい自然医療だと言えますね。
「好転反応」はつきもの
冷えとり実践者がほぼ避けては通れないのが「好転反応(瞑眩/めんげん)」。
これは東洋医学で使われている言葉で、体内から全ての毒を出し切り本来の体に戻していく冷えとりでも起きることがあります。
冷えとりの好転反応とは例えば、
- ・重ね履き靴下に穴が開く(その部位からデトックスの位置を推測できる面白さ)
- ・一時的に以前より悪くなる
- ・あまり何も感じない
など、その人の身体らし何かが起きていくのです。
基本的にこれらの症状はすべてポジティブなものと捉えられています。
この好転反応との向き合い方が、また冷えとりの奥深い面白さでもあると思います。
具体的になにするの?
冷えとりで意識したいのは、頭を冷やして足元を温める「頭寒足熱」です。
そうすることで上半身と下半身の体温のバランスが取れて、血の巡りがスムーズになり体内の不要なものが排出されるのだそう。
では具体的に何をするのか、それぞれの項目を挙げてご紹介します。
半身浴
みぞおちから下をお湯に浸ける、毎日の半身浴が基本。
温度は気持ちよく入っていられる程度、熱過ぎないように。これを最低20分行います。
一日に何度でも行ってよいのですが、特にストレスで疲れていたり不調があれば、回数や一度の半身浴の時間を増やしてもOK!
半身浴ができない場合
もし時間や生活環境なども問題で、なかなか半身浴ができない人は 足湯でもある程度同じような効果が期待できます。
靴下重ね履き
足元(足首から下)を温めるため、靴下の重ね履きを行います。
まず覚えておきたい重ね履きの基本はこの5枚。
- 1枚目:絹の五本指靴下
- 2枚目:綿か毛の五本指靴下
- 3枚目:絹の指なし靴下
- 4枚目:指なしの綿か毛の靴下
- 5枚目:普通の靴下(化学繊維でもOK)
ちなみに筆者は4枚で行っています。
足元の温まり具合は人により違うので、あまり細かいルールに縛られなくてもいいかと思います。
本格的に行いたい人は、冷えを感じなくなるまでしっかり重ね履きしましょう。
その場合は指なしの靴下を絹、綿か毛と重ねる部分を増やします。
身体と相談しながら着用を
ほかにも天然素材のレギンスやレッグウォーマー、腹巻などを身体と相談しながら着用してみて。
肌に触れる面は、絹が保温やデトックスの作用があっておすすめですよ。
上半身は逆に薄着を心がけて、これで体内で温度が対流する「冷えとりボディ」のできあがり!
湯たんぽ
冬など特に冷えやすい場合は、半身浴より少し熱くしたお湯を入れた「湯たんぽ」を併用するのもいいですよ。
長い時間デスクワークをするなら足元に湯たんぽを置いてその上に足を乗せる、寝るときに布団の足元に置くなど、工夫して足元を温めましょう。
その他の方法
ほかにも、小食にする、自分中心の考えを手放すなどライフスタイルや心の持ち方からのアプローチもあります。
これらを取り入れることで、身体を温めるだけでなく、自己治癒力を高めて健やかな身体作りを目指せます。
冷えとりの嬉しい効果
冷えとりの経験は、身体の変化以上に興味深い経験をする人も少なくありません。
というのもひとりひとり身体が違うように、それぞれの冷えとりの過程や効果は全く違ってくるのがまた面白いのです。
婦人科系のプチ不調や美容面への影響
冷えとりは 特に女性におすすめしたい健康法なのですが、それはやはり身体の構造上も女性の方が冷えを感じやすいこと。
女性の身体の悩みの多くが、冷えが原因であることもその理由です。
そしてそういう人こそ、効果を感じやすく試す価値は大いにあると思います。
実際に、
- 「PMSが楽になった」
- 「妊娠・出産がスムーズだった」
- 「代謝アップで肌に透明感が出た」
など、婦人科系のプチ不調や美容面でも、嬉しい効果を実感している人が多いようです。
なぜか気持ちが落ち着き安心する
面白いのですが、足元を温めるだけでなぜか気持ちが落ち着き安心する、というのは冷えとり経験者が多く感じているメンタル面での変化です。
またイライラくよくよという感情を感じにくくなる、いつも気持ちが安定するなども。
冷えとりの基本やファッション本など
もっと詳しく冷えとりを知りたい、興味がある!そんな人にはこれらの本がおすすめです。
『冷えとりガールのスタイルブック』ナチュリラ別冊
「靴下をそんなに重ねたらオシャレが楽しくなくなるかも』と、ファッション的に冷えとりにイマイチ前向きになれない女性にぜひ手に取ってもらいたい写真集みたいな一冊。
すでに実践している素敵な女性たちの冷えとりファッションが紹介されています。
『もっとちゃんと 女性のための「冷えとり」生活』進藤義晴・進藤幸恵著
冷えとり提唱者の進藤先生と、啓蒙活動をしている娘の幸恵氏による女性向けの一冊。
バイブルのようなわかりやすさので、 最初にぜひ手に入れておきたいですね。
『あたらしい自分になる』服部みれい著
健康を扱う雑誌『マーマーマガジン』の編集長として活躍してきた服部みれいさんによる、健康エッセイ本です。
自身が試したさまざまな健康法がある中で、一番最初に冷えとりについて書かれています。
チャーミングな彼女ならではの文章で、 読むほどに冷えとりを試したくなるはず!読み物としてとってもおすすめです。
まとめ
ちまたでさまざまな噂や見解が飛び交う、冷えとりについて基礎をご紹介しました。
いかがでしたか、思ってたよりずっとシンプルで面白い健康法だということが伝わったなら幸いです。
著者はこの方法を自分なりに続けて、体温が1度以上上がりましたよ。
心地いい快適ボディを手に入れられる冷えとり、ピンときたらぜひ試してみてください。
文:mia 構成:mia 編集:さくみ
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