本来の自分と繋がり、イキイキとその瞬間を生き切る女性をインタビューしています。
今回は『fm GIG』の副理事長であり、ラジオパーソナリティーの曽我未知子さんにお話を伺いました。
当マガジンで活躍を追いかけている、サロンオーナー兼『fm GIG』ラジオパーソナリティーのローズマリーさんからのご縁でつながった未知子さんは、話を聞くほどにユニークな女性。
ラジオパーソナリティーとしてのお話、そして彼女を作っている別の側面についてのお話と、二話に渡ってお届けします。
インタビュアー・文・写真:mia
2002年に誕生した、日本中にサテライトステーションを持つ日本最大級のNPOインターネットラジオ局。本局は京都市中京区。個性豊かなラジオパーソナリティーたちが常にさまざまな情報を発信している。代表の冴沢鐘己氏は自身もパーソナリティーでありミュージシャン。木屋町にあるスタジオ『PALMTONE(パームトーン)』ではライブイベントも随時開催。
「しゃべってみたい」の気持ちで叩いた『fm GIG』の扉

『パームトーン』にて
-まず未知子さんのお仕事内容について教えてください
未知子さん:『fm GIG』の副理事長として総務、経理を含めたGIGの運営全てに携わっています。
本局と『パームトーン』で収録する人の面談や収録、編集から、ジングルやCMを自らナレーションを担当しレコーディングするなど、とにかく仕事は多岐に渡ります。笑。
-ラジオパーソナリティーってなるのが難しいと思うのですが、きっかけは?
未知子さん:子供が二人いるのですが、上の子が小学生のとき、学童保育でアンジェラアキさんの曲『手紙~拝啓 十五の君へ~』を手話で練習していて。
それを毎日聞いているうちに、「自分とは何でどこへ向かうべきか~」という内容の歌詞に心が留まりまして。
ふと15歳の自分を振り返ったら、「ラジオDJになりたかった」ことを思い出したんですよ。
というのもちょうどその頃、『FM802※』が開局し、しかも6/1と私の誕生日と同じ。なんか運命めいたものを感じたのかもしれませんけれど。苦笑。
「でも私は英語できひんし、無理やん」と3カ月くらいで諦めましたね。
※大阪の大手FM局
-なるほど、いったん諦められたのですね。笑。それでも今なられていますが?
未知子さん:30代前半って特に女性は「このままでいいのか」と悩みがちですが、私もちょうどモヤモヤしていた時期で。
行動に起こしてみたのです。ラジオで話せるところを探したら、『fm GIG』がヒット!
ほかにもいくつかありましたが、当時の家から比較的近く費用も安い。笑。
でもメールを何度送っても返事がない。電話してみるもつながらない…。
そうこうしていると、どんどん「ラジオで話したい」気持ちが募り、もう行ってみようかと。笑。
-気持ちがいいほどの行動力ですね!そして直接スタジオに行かれた
未知子さん:そうです、あれは忘れもしない大雨の日。
着いたらスタジオのドアが閉まっていました。しばらく待っていたけれど開く気配がなく、カフェで時間を潰して。
一時間ほどして再度行くと開いていたので、「代表の方に会いたい」と伝えると、「一応午後3時に来ることになっているけれど、来るかどうかは…」とのこと。そのアバウト感!笑。
もちろん待ちますよね、ここまで来たら。
3時を少し過ぎた頃に現れたのが、冴沢(さえざわ)代表だったんですよ。
-なんか運命的!さすが冴沢さんです!笑
未知子さん:経験を聞かれて「ない」と答えましたが、すぐ「いつ来られる?」と。
子育ても忙しい頃で「土日なら」と言うと、「土曜の夜に番組をやっているから来たら?午後10時半以降ならゆっくり話せるから」とあっけらかんとおっしゃる。
ちなみに今も継続中の番組『ムンサタ(※)』のことでした。
実はあの当時移転したばかり、『fm GIG』史上一番ラジオパーソナリティーが少ないタイミングで。
おかげですぐ、ラジオパーソナリティーやMCとしての活動がスタートしました。
※未知子さんが冴沢代表とされている土曜夜の番組
ラジオパーソナリティーになってからおしゃべりの勉強をスタート

2020年『サウンドパーク』にて(写真提供:未知子さん)
-完璧なタイミングだったのですね。実際に始めてみてどうでしたか
未知子さん:まず曲を一曲紹介するコーナーをやらせてもらうことからスタートしました。
インターネットラジオだから、スマホのない当時はパソコンでしか聞けなかった。
今みたいにオンタイムでコメントをもらうこともなく、何カ月かに一度メールが届くくらいで…。
誰も聞いてないという体(てい)で話していましたね。笑。
正直リスナーさんはいるだろうけど実感がなくて。
-おしゃべりの勉強もされたとか
未知子さん:勉強してから応募、ではなくラジオパーソナリティーを始めてから「しゃべりの勉強を」となりました。笑。
当時、大阪・天満橋にあったタレント事務所のオーディションに受かり、発声やナレーション、演技、フリートークの組み立て方など一年くらい勉強。
事務所には2年ほど在籍し、エキストラやレセプションの司会などの仕事も1~2年活動していましたね。
-タレントさんとして活動されていたのですね。今ではGIG一本ですよね
未知子さん:はい、自分なりに納得いくまでやって事務所を退所、家も離婚を機にGIG本局のある京都に引っ越しました。
実はとても飽き性で、今までは仕事も6~7年サイクルで変えるほど。
でもGIGは2010年からなので今12年目です。そんな私がこれほど続いているのはここだけですよ!笑。
最初は他の仕事と両立していましたが、ここ5年くらいはGIG一本に絞って活動しています。
決め手は楽しいかどうか。流れに乗っていたらここまできた
-GIGが続いているのは、やはり本当にやりたいことを始めたからでしょうか
未知子さん:というより単純に、楽しいから続いています。流れに乗ってきたからかと。
「発信するぞ!」という気負いもなく、ただしゃべりたいという純粋な気持ちで、あまり考えていなかったのが逆に良かったのかも。
「あんなことやこんなことやりたい!」と思い付いたアイデアは口に出して伝えています。
でもいつも冴沢さんに「いいよ、でも君はすぐ飽きるから」と言われます。
長いお付き合いですしね、バレていますね。
-ちなみにテレビやタレントとしてのお仕事はどうでしたか
未知子さん:話すことが決まっていてちゃんとしなきゃいけない地上波のテレビは、合わなかったようです。
私は自由さのなかに楽しみを見つけるので、フリートークが好きだって気付きました。
でも「もうやりたくないかも」と思ったら、その番組は突如打ち切りになりました。笑。
-さすが、持っていますね!笑。 今では『fm GIG』を代表するラジオパーソナリティーであり、CDも出されていますよね
未知子さん:スマホが浸透し、新しいラジオパーソナリティーたちの参入でGIG自体がどんどん拡大していきました。
同時に私たちも新しいことにチャレンジを続けています。
音楽も、代表がミュージシャンなので「歌も楽しそうだな」と思っていたところ、この『パームトーン』というスタジオができチャンスが巡ってきたので。
今では持ち歌が4曲になりました。

「パームトーン・コンピレーション2」では「だから恋なんて」と「幻色の朝」の2曲収録
ラジオパーソナリティー12年目で感じるやりがいとは
-今感じるやりがいについてはどうですか
未知子さん:今は自分の楽しみだけでなく、ほかのラジオパーソナリティーさんが回を重ねるごとに成長していく姿を見守るのがやりがいですね。
GIGのラジオパーソナリティーさんは講演家さんから主婦の人もいて幅広く、それぞれが楽しんで帰って行かれるのも嬉しい。
たまに軽いアドバイスをするときもあります。
皆さん一年くらい続けると楽しさがわかってきて、3年超えるとどこかで突然話すことになっても大丈夫なくらい、堂々とされてきますから。
『fm GIG』に合う人とは、チャンスを生かせる人?
-最後に『fm GIG』に合う人ってどういう人ですか
未知子さん: ここにはきっかけがたくさんあります。
私も気付いたら歌を歌って、レッドカーペットを歩いていますから。笑。
その可能性の広さは、冴沢さんのバイタリティの最たるもの。
アイデアマンで、やると決めたら予算度外視でもやり遂げる人です。
経理も担当する私は苦労もしますが、その行動力にたくさん救われているし『fm GIG』が拡大し続けるパワーになっていると思います。
向いている人というなら、その波に乗って臨機応変に対応できる人かな。
強い理想を持ったガチガチの頭の人は、続かないかも。結果、自由人だけが残っていくという…。笑。
いろんな刺激を上手に受け入れて乗っかる、そういうバイタリティがある人は残っていくと思いますよ。
未知子さんのお話を聞いていると、その気負いのなさにこちらまで気が楽になるよう。
「楽しいかどうか」の軸に沿って、人生を選び続けてきた人が持つエネルギーゆえかもしれません。
もちろんおしゃべりのプロなので、話によどみがなく面白可笑しく話してくださいました。
次回はそんな未知子さんの持つ、もうひとつの側面について掘り下げてお聞きします。実は彼女は生まれ持ったある能力を生かし、カードリーディングもされています。
興味深いお話がたくさん飛び出しますよ、お楽しみに!(mia)
▶︎▶︎▶︎vol.2カードリーディングを通して生まれ持った力を人のために使う
曽我未知子さんの活動情報
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『fmGIG』:「ほっとブレイク」「冴沢鐘己と曾我未知子のムンサタ」
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