朝起きてすぐスマホでSNSをチェック、仕事はパソコンを使い、娯楽はテレビや映画を見る。
特にコロナ禍で行動制限を感じる今、いつも以上にデジタル機器が手放せない人は多いかも。
でもそのような毎日は知らないあいだに私たちの心や体を疲れさせ、ストレスを感じさせているかもしれないのです。
もし思い当たることがあるなら、自分のなかのバランスを取り戻すためにデジタルデトックスを取り入れてみてはいかがでしょうか。
デジタルデトックスとは
「デジタルデトックス」とは一定の期間、スマートフォンやパソコンなどのデジタルデ機器から距離を置き、現実社会につながり目を向けていくこと。
結果、知らないうちに溜まっていたストレスが緩和され、自分の心が整い自分らしさを取り戻すきっかけにもなります。
あくまでデジタルとの健全な付き合いのために距離を置く習慣なので、スマホを一切見ないといった極端な話ではないのでご安心を。
なぜ今デジタルデトックスが必要なの?
10年前にはまだガラケーと呼ばれる携帯を持っていた人も一定数いたことを考えると、スマホやSNS依存が加速したのはここ最近のことです。
歩きスマホはもちろん、最近では自転車やバイク・車スマホなども頻繁に目にするように。
それがどれほど危険なことか、冷静な頭で考えればわかるはずです。
20代のスマホ依存問題
「MMD研究所」の2020年のデータによると、15歳~69歳の男女560人を対象にアンケートを行ったところ、
スマホ依存への自覚は17.3%。特に20代の女性は34%で最多。
歩きスマホの経験は20代が83%と最多でした。
過剰なデジタル使用がもたらすリスク
もちろん事故に関わる危険性ではなく、スマホを使う私たちそれぞれの生活を考えても、
スマホ依存は、現実社会での人とのつながりを希薄にすることが問題視されていますよね。
人と会うことが制限されているコロナ禍なのである程度は仕方ないとしても、やはり過剰な使用は使う人の精神的なバランスを壊し兼ねません。
しかも常にデジタル機器が身近にあること、特に就寝時に枕元に置くことへの健康的な弊害はまだ立証されていないことも、デジタルデトックスをおすすめする理由です。
デジタルデトックスの効果やメリット
スマホやPCなどから意識的に距離を置くことで得られる、デジタルデトックの効果やメリットはたくさんあります。
寝つきが良くなり睡眠の質アップ!
私たちがやりがちな寝る前のだらだらスマホは、睡眠障害の原因のひとつ。
スマホから放出されるブルーライトには、生体リズム調整のカギを握るメラトニンというホルモンの分泌を阻害することがわかっているのです。
デジタルデトックスでブルーライトがカットされることで、頭痛や目の疲れなどからも解消される効果を得られるかも。
SNS疲れの緩和
SNSは人とのつながりを生み育む反面、実際にしているのは人の暮らしを垣間見ることにほかなりません。
素敵だと思うインフルエンサーの暮らしや、尊敬する友人のおすすめするものを知りたいというのはポジティブな気持ちのアクションです。
でも実際にSNS疲れを起こしている人も多く、その場合は人の暮らしと自分の暮らしを比べては落ち込んだり、嫉妬したりというネガティブな感情を味わってしまっているのです。
デジタルデトックスをして、しばらくSNSを見ないようにすると、いつの間にか人のことがあまり気にならなくなり、SNS疲れも緩和していくかもしれません。
五感を使い始め、感受性が高まる
いまやスクリーン画面上で旅行や学校に通える時代。
ですが本来なら旅行はその土地の匂いをかぎ、風に吹かれ、食べ物を食べ、そこに住む人との関わりのなかで何かを得ることだし、学校も友人と日々思い出を作る場所なのです。
今のご時世、できることとできないことはありますが、デジタル機器から距離を置いて楽しめることは感受性を高めてくれるかもしれませんよ。
スマホで本を読む代わりに読みそびれていた本を出してきて読む。紙をめくる感触、紙の香りを感じるとなんとも言えない懐かしい気持ちになるかもしれません。
そんな風に少しずつ五感を使い始めると、感じる力を取り戻せるはず。
今日から始めたい4つのアクション
お金や時間をかけずに、今すぐに始められるデジタルデトックス。
意識的に始めたいアクションを4つご紹介します。
1.デジタルに触れない時間を決める
朝起きてすぐ、カフェで過ごす時間など、デジタルに触れない時間を決めてしまいましょう。
いつものクセでついスマホを手に取ってしまっても、思い出せばまた戻せばいいのです。
そのときにいかに自分がスマホに依存しているかに気付くはず。
「私はスマホ依存じゃない」と思っていても、そういった実感で気付くことができるかも。
2.情報もデトックスする
スマホやパソコンの中もデトックスしてみるのがおすすめ。
今はもう使っていない情報や画像データ、連絡先などは躊躇せず消去!
必要な人なら、相手からまた連絡が来ますし、もしそうでなければもう卒業のタイミングなのかもしれません。
デジタル機器の中が整うと頭の中までスッキリし、本当に大切なものを見極める目が養われます。
また、SNSでそれほど知らない人とフォローし合って、気付けば「この人誰だっけ?」という人をフォローしていた経験はありませんか。
そのときは良いと思ったかもしれませんが、人は常に変わるもの。
なので、もう違うと思えば潔くフォローを外しましょう。それも、デジタルデトックスの一環です。
数が少なくても本当に気心が知れた友人だけと関わる日々は、充実度を高めてくれるはず。
3.現実社会での楽しみを見つける
実際に手を動かす、話す、嗅ぐなど、現実社会で五感を使った現実社会での楽しみを見つけましょう。
興味のあることは勉強し、しばらく連絡を取っていなかったけれど気になっていた友人がいたら連絡を取って会ってみるのもいいかもしれません。
今はオンライン上でできることも増えましたが、アナログな世界も楽しめるようになると人生の深みがグンと増すはず!
4.「タイムロッキングコンテナ」を使う
「どうしてもスマホをいじってしまうけれど、何としてもデトックスしたい」。
という悩めるあなたには、「タイムロッキングコンテナ」というものに頼るのも一案です。
依存してしまう「もの」をコンテナ(容器)に入れ、時間を設定するとその時間まで使えなくするというもの。
多少荒業ではありますが、自分ひとりしかいなくて誰にも注意を頼めない場合。
またデジタルデトックスはしたいけれど、緊急の連絡は受けたい場合にも役立つアイテムではないでしょうか。
スマホだけではなくダイエットをしたい人はお菓子を、禁煙したい人はタバコを入れるコンテナとしても使えますから、あなただけの依存症対策に使えます。
まとめ
デジタルデトックスについてご紹介しました。
今までスマホ依存が気になっていた人だけでなく、その手前にいる人も、少し意識をするだけでデジタル機器との適切な関係が作れるかもしれません。
するとSNS上の写真だけを見て人とつい比べてストレスを感じる必要もなくなり、自分の世界に集中できるようになるでしょう。
きっと、心も体も健やかさを取り戻すことにつながるはずです。
いざというときに助け合える人間関係も、心を開いて付き合いたい恋人もSNSやスマホの中ではなく、目の前にいることをもう一度思い出して。
デジタルデトックスをして、大切な人との時間や感覚を使う日々を楽しみましょう。
文:mia 構成:mia 編集:さくみ